「卵とコレステロール」に関する誤解と最新ニュース
最近の研究で、卵を食べると、LDLが“超悪玉”と呼ばれる小型のLDLから、通常サイズのLDL(いわゆる悪玉)に変わるということが分かってきました。これは卵を食べると、超悪玉を悪玉に変える酵素の働きが活発になるからのようです。安心して、おいしい朝の「卵料理」を味わいましょう。
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●卵は、食べ過ぎなければ大丈夫、善玉コレステロールも増やして
動脈硬化のリスクを帳消しに!?
卵(鶏卵)は、コレステロールを特に多く含む食材で卵1個当たりには、約235mgものコレステロールが含まれています。したがって、卵の食べすぎは、心臓病のリスクを高めるとこれまで考えられていました。
米国では、かつて「週に3個までなら卵を食べても良い」という勧告が米国心臓協会から出ていましたが、2002年にこれを撤回し、「個人が卵黄を何個摂取してもよいかという、特定の勧告を行わない」としました。米国での大規模な研究から健康な人なら1日1〜2個の卵を食べても冠状動脈疾患や脳梗塞の発症は増えないとの結果が報告されたのです。
食べすぎは、良くないでしょうが、普通の人が、1日当たり1〜2個程度の卵を食べる分には、卵に含まれるコレステロールを必要以上に、恐れる必要はないということです。
●卵とコレステロールの関係
本来コレステロールは、細胞や消化液、ホルモンなどの材料として必要な物質です。人は、コレステロールを食べ物から摂取するだけでなく、肝臓や小腸などでも作っています。コレステロールは1日当たり1000〜2000mgほど必要で、そのうち300〜600mg程度が食品由来だと言われています。
体が生産するコレステロールの量は、食品由来のコレステロール量で増減します。食品由来のコレステロールの摂取量が増えると、体はコレステロールの生産量を減らします。つまり、多少であれば食事からコレステロールを取りすぎても、コレステロール値が高くなるのを抑えられるというわけです。
卵を食べると、いわゆる“悪玉コレステロール”のLDLコレステロールが増えますが、同時に“善玉コレステロール”であるHDLコレステロールも増えると言われています。
さらに、最近の研究で、卵を食べると、LDLが“超悪玉”と呼ばれる小型のLDLから、通常サイズのLDL(いわゆる悪玉)に変わるということが分かってきました。超悪玉は、ただの悪玉よりも、血管壁中にコレステロールを貯めやすい性質があります。
これは卵を食べると、超悪玉を悪玉に変える酵素の働きが活発になるからのようです。そのため、血管壁にコレステロールがたまりにくくなるというわけです。安心して、おいしい朝の「卵料理」を味わいましょう。あの大女優の森光子さんも「若さの秘訣は1日6個?のたまご」と豪語しているのをテレビで見たことがあります。
●「ヨード卵・光」についてのホットニュース
「ヨード卵・光」の、糖代謝改善のメカニズムを、インスリン反応性の改善作用の観点から研究した成果と、脂質代謝改善のメカニズムを遺伝子レベルで研究した結果が、第52回日本栄養改善学会(平成17年9月27日〜29日・徳島市)で発表されました。
「ヨード卵・光」のヒト試験では、糖尿病リスクの指標の一つであるインスリン分泌指数(Insulinogenic Index)が、基準値0.4以下のリスクが高い被験者の群で、糖負荷による血糖値の上昇を有意に抑制することが認められました。
また、脂質代謝改善に関して・・・「ヨード卵・光」を取り込ませたヒトの培養肝細胞は、普通卵を取り込ませた細胞や、卵を取り込ませなかった対照と比較して血中のLDLコレステロールを、肝細胞に取り込むLDLコレステロール受容体などの発現が上昇したことが確認されました。
どうせ、卵を食べるなら「ヨード卵・光」・・・値段は少々高いですが、おススメです。
●「卵食べても心筋梗塞増えず」2006年11月のホットニュース
2006年11月、厚生労働省研究班は「卵を毎日食べても食べなくても、心筋梗塞になる危険度はあまり変わらない」との疫学調査を発表しました。80年代に行われた調査では、「卵の食べ過ぎが、血中コレステロールを増やし、心筋梗塞の危険を高める」との結果が出ていました。
今回の調査では、全国9府県の40歳から69歳の男女約9万人を、1990年から10年間も追跡したという信頼できる大規模な調査でした。その中で心筋梗塞を起こした462人について、食生活などとの関連を調べた結果、卵を毎日食べる人とあまり食べない人で、血中コレステロール値の高さや心筋梗塞の起きやすさに大きな差がないことがわかったというものです。
80年代の調査以降、コレステロール値が高い人が、卵を控えるようになったことや肉類の摂取が増えるなど食生活が変化し、卵のコレステロール値への関与の度合いが低くなったためではといわれています。そして卵の摂取とは関係なく、コレステロール値が高い人は低い人より心筋梗塞に約2倍なりやすいことも、あらためて発表されました。
但し、卵が高コレステロール食であることにかわりはありませんので、食べ過ぎには気を付けたほうが良さそうですね。
【参考記事】
コレステロールの正体は?
超悪玉コレステロールとは?
コレステロールは少し高めの方が良い?
コレステロールの多い食品ベスト10
中性脂肪をためない「朝食」のポイント
2006年11月25日 11:54



