禁煙のコツ教えます?2005年禁煙ガイドライン

禁煙のコツ教えます?日本循環器学会など9学会が、禁煙ガイドライン(指針)を作成しました。個人の趣味や嗜好(しこう)の問題とみなされがちな「喫煙」を、ニコチン依存症と肺気腫(きしゅ)などを引き起こす「病気」と位置づけ、治療の対象としています。つまり、りっぱな「病気」として取り扱われるということです。肺がんや心臓病など、喫煙との関係がよく知られた病気だけでなく、妊娠など女性の体や、歯の健康への影響も盛り込まれています。

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「喫煙は病気」?歯科医院も指導


禁煙ガイドラインの狙い


日本人の喫煙率は成人男性46%、女性14%。他の先進国と比べ男性はとりわけ高く、女性も比較的低いとはいえ、若い世代で増加傾向にあります。年間30万人が、死亡するがんの3分の1は、喫煙が関係しているとされるほか、糖尿病や脳卒中、心筋梗塞(こうそく)などの危険性を高めるのはご承知の通りです。


厚生労働省も、禁煙を生活習慣病の予防策の柱に掲げています。


今回の禁煙ガイドラインは、禁煙治療を一部の専門家が行うだけでなく、一般の医師、歯科医師が、普段の診療を通じて指導することで、喫煙率の低下につなげるのが狙いです。実は男性医師の喫煙率も20%超と先進国の中でも高いだけに、医療従事者自身の禁煙への取り組みも問われそうですね。






薬物治療と行動療法


禁煙治療は、薬物治療と行動療法が2本柱になっています。たばこをやめるのを手助けする禁煙補助薬には、一般の薬局で買えるニコチンガム(二コレット)と、医師の処方せんが必要な張り薬のニコチンパッチ(ニコレットパッチ)があります。たばこの代わりに一定期間ニコチンを体内に補給し、禁煙した際のイライラなどの禁断症状を和らげるのが、これらの医薬品の作用です。


行動療法は、「目覚めてまず一服」といった生活パターンを変える、たばこの代わりにお茶を飲んだり歯磨きしたりで気を紛らわせる、など吸わないための対処法です(表)。






女性の健康と禁煙


今回の禁煙ガイドラインでは、心臓病や呼吸器、未成年への影響に加え、女性の喫煙対策を掲げたところが特に、注目すべき点です。


女性は男性に比べ、同じ喫煙本数でも強いニコチン依存になりやすく、悪影響が強く出る恐れがあるといわれています。妊娠中の喫煙は胎児に影響を及ぼし、妊娠中に禁煙を始める場合はニコチン代替療法のパッチやガムが使えない難しさもあります。そうなると、妊娠前に禁煙することが重要で、不妊治療を行うなら、まず禁煙が前提となります(表)。






歯科での禁煙治療


今回の禁煙ガイドラインでは、医師だけでなく歯科医師の役割も盛り込まれています。喫煙は、口にできるがんの原因となるほか、歯肉の血流が悪くなって菌が増殖することなどで歯周病を悪化させます。禁煙治療を行う歯科はまだ少ないが、虫歯などで様々な人が訪れる歯科では、早期に禁煙指導ができる利点があると考えられます。


喫煙で黒くなった自分の肺を見ることはできないが、色素が沈着して黒ずんだ歯肉の様子は分かる。目に見える口の中の変化を歯科医師が指摘することで、禁煙の動機付けにもなるのでないかというものです。


今回の禁煙ガイドラインでは、禁煙のための「たばこ規制」推進の緊急提言もまとめています。


未成年の喫煙防止のため、簡単にたばこを買えないよう自動販売機の撤廃を求めました。また、公共の場での受動喫煙防止には全面的な禁煙が必要で、教育現場では学校の敷地内禁煙が重要であるとしています。先日、ある私立の女子中学高校一貫校に行ったとき、講堂の入口に灰皿があって、とても驚きました。学校側では「父兄のため」といっていましたが、いかがなものでしょうか。


日本のたばこ価格は、欧米諸国に比べ半額から数分の1程度と安く、広告も自主規制で、雑誌や新聞などでは広告できる部分規制にとどまっています。例えば、シンガポールではマイルドセブンは550円です。パッケージの警告表示も、写真入りの外国に比べると弱く、価格も広告規制も欧米の水準に近づけるべきという意見が大勢を占めています。


禁煙外来のある医療機関がわかるホームページ
http://kinen-marathon.jp/info/hospital-01/

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2005年12月14日 09:25