中性脂肪は油なのになぜ血管を通れるの?

脂肪はどうやって体内へ取り込まれていくのでしょうか?油なのに何故、血管を通れるのでしょうか?食べ物の脂肪は小腸で消化・吸収されますがそのままの姿(油)では血液中に溶け込むことができません。

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脂肪は体内で変身する?


リポたんぱくとは!?


実は、私たちが食べた食品の脂肪は小腸で、たんぱく質と結合して複合たんぱく質(リポたんぱく)というものに姿を変えて、血液中に入っていきます。(このリポタンパクを「外因性リポタンパク」とも呼びます)


また、リポタンパクは、肝臓でも生成されます。肝臓で生成されたリポタンパクを「内因性リポタンパク」と呼んでいます。


リポタンパクとは、油がたんぱく質の皮にくるまれた、あたかも水に溶ける「おまんじゅう」のようになって体の中の血管をかけめぐるのです。リポタンパクは、「脂肪を運ぶ乗り物」のようなものです。(参考までに、このたんぱく質の皮は「アポたんぱく」、「リン脂質」というもので、できています。)


このリポたんぱくには5つの種類があります。


どれも含まれる成分(中性脂肪やコレステロールなど)は同じなのですが、その配合比率や大きさ、生成場所などによって分類されています。その働きもそれぞれ異なり、どのリポタンパクが増加しているかで、高脂血症のタイプや動脈硬化の危険度が異なってきます。



1)HDL(High Density Lipoprotein)=高比重リポたんぱく

5種類の中では最も小さく、血管の隙間から自由に出入りする事ができます。動脈内に浮遊している遊離コレステロールを回収して肝臓に持って帰る、いわば「動脈の掃除係」です。HDLは、血中でカイロミクロンが分解されていく過程や肝臓で作られます。始めは円形で、掃除(コレステロール)していくと球状に変わってきます。善玉コレステロールの代表選手です。

成分:中性脂肪4%、リン脂質26%、コレステロールエステル12%、遊離コレステロール3%、たんぱく55%



2)LDL(Low Density Lipoprotein)=低比重リポたんぱく

基本的には「コレステロールの運搬係」です。但し、増えすぎると活性酸素と結びついて酸化して血管壁にとりついて動脈硬化を引き起こします。悪玉コレステロールの代表選手です。酸化すると、体に悪い作用をするのは脂肪の持っている基本的な性質です。但し、LDLの約70%は、仕事をしないで肝臓に帰って来ます。そして代謝され血中から消えていきます。(参考:中性脂肪と活性酸素

成分:中性脂肪12%、リン脂質22%、コレステロールエステル37%、遊離コレステロール8%、たんぱく21%



3)IDL(interim Density Lipoprotein)=中間比重リポたんぱく

VLDLが一部、リポタンパクリパーゼ(LPL)により加水分解された後にできる、いわば「残りカス」です。約半分は再び肝臓に取り込まれますが、残りの半分はさらに分解され、LDLになっていきます。「VLDLレムナント」、「中間型リポタンパク」とも呼ばれています。

成分:中性脂肪24%、リン脂質19%、コレステロールエステル29%、遊離コレステロール9%、たんぱく19%



4)VLDL(Very Low Density Lipoprotein)=超低比重リポたんぱく

基本的には、LDLと同様に「中性脂肪の運搬係」です。肝臓で生成され、脂肪酸を体内の各組織に運搬します。中性脂肪をたくさん抱えて出発しますが、徐々に仕事が終わってくると小型化してIDL(中間比重リポたんぱく・VLDLレムナント)へと変化します。

成分:中性脂肪55%、リン脂質18%、コレステロールエステル12%、遊離コレステロール7%、たんぱく8%



5)カイロミクロン(Chylomicron)

基本的には、「中性脂肪の運搬係」です。小腸で生成される一番大きなリポたんぱくです。カイロミクロンの代謝時間は早く、早朝空腹時には仕事を終えて、すべて血中から消えています。

成分:中性脂肪84%、リン脂質7%、コレステロールエステル5%、遊離コレステロール2%、たんぱく2%


粒子の大きさは、カイロミクロンが一番大きく、VLDL→IDL→LDL→HDLの順に小さくなっていきます。


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【参考記事】
中性脂肪って何?
中性脂肪って体に必要なの?
なんで酸性でなく「中性」なの?
中性脂肪=脂肪のこと?
脂質・脂肪・脂肪酸の違いは?
中性脂肪は筋肉とどこが違うの?
中性脂肪とコレステロールの違いは?
第三の危険な脂肪「カイロミクロンレムナント」とは?

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2005年10月22日 08:40