牛乳を飲むと「カルシウム」がなくなる?
私は、小さい頃から牛乳が大好きで、朝晩コップ1杯づつ飲む生活を約35年間続けてきました。「これで私の骨は安泰だ」と思って疑いませんでした。ところが50歳に近づいてきて、股関節・膝の痛みやきしみを頻繁に感じるようになり、軟骨にすり減りを体感するようになりました。長年の牛乳によるカルシウム補給はいったいなんだったのだろうと疑問を持ち始めたのです。
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●世界四大酪農国では股関節骨折と骨粗しょう症が多い
「牛乳を飲むとコレステロールが上がる」という人がいますが、一般的な牛乳の1本200mlの中にはコレステロール22mg、乳脂肪分は6.8mlしか含まれていません。1日1本程度の牛乳では、コレステロールが増えることはないといわれていますのでコレステロールに関しては安心をしていました。また、牛乳に関して、栄養素として期待すべきなのは、唯一「カルシウム」といわれていました。牛乳のカルシウムは、とても吸収のよいのだと・・・疑う余地はありませんでした。ところが・・・
人間の血中カルシウム濃度は、通常100ml中に9mg〜10mgで一定しているといいます。思ったりよりも少ないと思いませんか?私たちの体内を循環している血液の量は約4,500ml(男性で身長174cm・体重63kgの場合)です。したがって、この人の体内のカルシウムの総量は、約450mgになります。
ところが通常の牛乳には、たった100mlに113mgものカルシウムが含まれています。摂取したカルシウムがすべてそのまま吸収されるわけではないでしょうが、コップ半分で体内にあるカルシウムの1/4の量が瞬間的に体の中に入ってくるわけです。私のように朝晩コップ1杯づつ飲むということは、1日に約450mgのカルシウムを一気に補充していることになるのです。
●人間の恒常性機能には逆らえない
こんな歪な補充方法が体にとって本当に良いとは思えません。人間には元来、備わっている「恒常性」という、体内を常に正常に、平穏に維持しようという機能があります。一気に大量に、しかも瞬間的にカルシウムを補充すると、腎臓がびっくりしてしまい、恒常性のスイッチが入り尿中にカルシウムを排泄してしまうことを専門家が指摘し始めたのです。
カルシウム補給のために飲んでいる牛乳で、カルシウム不足を引き起こすというなんとも皮肉なことを私たちは繰り返していたのかもしれません。
その証拠に世界四大酪農国のアメリカ・フィンランド・デンマーク・スウェーデンでは股関節骨折と骨粗しょう症が非常に多いのです。小魚や海藻類を主なカルシウム源としてきた、かつての日本人には骨粗しょう症はなかったともいわれています。小エビや小魚・海藻類は腸内で充分に消化された後に体内に吸収されるので急激に血中カルシウム濃度を高める事はないのです。
●じゃあ何でカルシウムを補給すれば良いの?
じゃあ小魚の佃煮やしらす干しでカルシウムは補給しようというのは、早計です。佃煮やしらす干しは魚の内臓部分も一緒に採ることになるので、毎食食べていては、今度はコレステロールが心配になります。佃煮の砂糖の量も気になります。また、煮干は油が酸化しているので、これもおススメできません。
やはり、新鮮な野菜や海藻類でカルシウムを摂ることが最も良い方法ではないでしょうか?ちなみに小松菜1/4束で130mg、大根の葉50gで130mg、豆腐150gで180mg、凍豆腐1枚で132mg、乾燥ひじき10gで140mg、乾燥わかめ5gで39mgものカルシウムが含まれています(5訂食品成分表より)。日本人の一日のカルシウム摂取量は、所要量に満たないといわれています。厚生労働省が定める成人が一日に必要なカルシウム量は600mgです。新鮮な野菜や海藻類を積極的に摂り、骨を正しく丈夫にしていきましょう。
2006年04月05日 18:38



