食物繊維と中性脂肪

日本古来の食生活では、食物繊維は豊富でしたが、近年摂取量は減少傾向にあります。食物繊維は胃腸を通過していく時に、余分な物を吸着して掃除する働きがあります。食物繊維が胆汁酸を吸着すると、新しい胆汁酸をつくるために肝臓に貯えられたコレステロールが使われるので、結果的に血液中のコレステロールが減少します。こうした食物繊維の働きは、高血圧、高脂血症、糖尿病の食事療法にも効果があります。

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食物繊維は便秘に良いだけではない


胆汁酸を吸着して、貯蔵したコレステロールの使用を促進する


食物繊維は、「ヒトの消化酵素で、消化されない食物中の難消化性成分の総体」として定義されています。食物繊維は「水溶性」と「不溶性」に大別され、体内での作用はそれぞれ異なります。


「水溶性食物繊維」は、「コレステロールの吸収を抑制する」、「ブドウ糖の吸収を穏やかにする」などといわれペクチン、グアガム、グルコマンナン、アルギン酸、カラギーナンなどがあります。


「不溶性食物繊維」は、「便の”かさ”(体積)を増やす」、「腸内環境を改善する」などといわれセルロース、ヘミセルロース、リグニン、イヌリンなどがあります。その他に、天然物を加工して機能を高めたものや、化学合成したものがあります。


健康食品類に最もよく使われるのが難消化性デキストリンです。デキストリンとはデンプンを化学的、あるいは酵素的な方法により低分子化したものの総称を指します。また、食品としての利用は、マルトデキストリン(グルコース8〜12個のポリマー)が良く知られています。マルトデキストリンはデンプンより低分子であることから消化されやすく、吸収されやすいと考えられています。


一方、デキストリンを焙焼し、酵素(α-アミラーゼまたはグルコアミラーゼ)で分解して難消化性部分を分離精製したものを「難消化デキストリン」と呼び、小腸では分解されない難消化性の食物繊維として使われています。


厚生労働省では、ヒトでの有効性について「おなかの調子を整える」、「血糖値が気になり始めた方の食品」として認め、難消化性デキストリンを関与成分とした特定保健用食品として許可しています。


日本古来の食生活では食物繊維は豊富であったが、近年食生活の欧米化に伴い摂取量は減少傾向にあります。食物繊維は胃から腸を通過していくときに、余分なものを吸着して掃除する働きがあります。


食物繊維は便秘を予防し、排便をうながします。また、腸内で胆汁酸を吸着します。胆汁酸はコレステロールから合成される消化液で、余分なものは小腸で吸収されて胆のうに戻り、再び十二指腸に分泌されるサイクルを持っています。


食物繊維が胆汁酸を吸着すると、新しい胆汁酸をつくるために肝臓に貯えられたコレステロールが使われるので、結果的に血液中のコレステロールが減少します。こうした食物繊維の働きは、高血圧、高脂血症、糖尿病の食事療法にも効果があります。


また、食物繊維を多く含む食品はカロリーが少ないため、肥満の防止に役立ちます。食物繊維を多く含む食品には、麦などの雑穀、豆類、いも類、根菜類、海草類、きのこ類、果物などがあります。海草類、きのこ類、こんにゃくは低カロリーなので、カロリー制限をしている方におすすめの食品です。また海草類、きのこ類はビタミン、ミネラルも豊富に含まれているので、特におすすめ。


厚生労働省より発表されている日本人の食事摂取基準では、1日の食物繊維の目安量は成人男性では26g程度、成人女性では20g程度となっています。また、日本人の平均摂取量が16gだそうです。


基本的には、いつもの食事で補うことが出来れば良いのですが、不足している量(4〜10g)はサプリメントで補いたいものです。摂取の上限量の設定はありませんが、過剰に摂っても健康を増進するものではないので、適量を摂ることが大切です。

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2005年11月13日 06:47