大豆タンパク質「β−コングリシニン」が中性脂肪を減少

大豆タンパク質の働きとして有名なものに、「コレステロールの低下」や「更年期障害の緩和」、「中性脂肪の低下」などの作用が知られています。コレステロールの低下や更年期障害の緩和には、大豆タンパク質に含まれるあの「イソフラボン」が関係していることがわかっています。

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β−コングリシニンを3ヶ月間の摂取で10%〜20%中性脂肪が減少


β−コングリシニンは脂質の代謝に関する遺伝子に作用する


実は、中性脂肪の低下にはイソフラボンは関係していないといいます。従来は、中性脂肪の低下は、「グリシニン」というタンパク質の作用ではないかといわれてきましたが、いろいろな研究の結果、もうひとつの主要構成タンパク質である「β-コングリシニン」こそが中性脂肪を、より効果的に低下させるということが分かってきました。


2006年11月、大豆タンパク質販売大手の不二製油とメタボリックシンドローム提唱の第一人者である大阪住友病院の松澤佑次院長が、人間を対象にした臨床試験で、この「β−コングリシニン」に中性脂肪を減少させる効果があることを確認いたしました。


臨床試験では、β−コングリシニンを5g(豆腐2丁半に相当)含む食品を、3ヶ月間毎日食べさせたグループと、そうでないグループについて比較をしています。中性脂肪の高い人が、β−コングリシニンを含む食品を食べた場合、約10%〜20%ほど中性脂肪の量が減ることが分かり、食べなかった人と明確な差が表れたといいます。


不二製油では、数年前にもマウスを使った実験を行っていました。その実験では、β−コングリシニンを与えたマウスのグループは、便の中の中性脂肪の量が多く、血液中の中性脂肪濃度は低かったという結果を出しています。このことから、β−コングリシニンが食べた油を消化せず、未消化で体外へ排出し、なおかつ肝臓の中の中性脂肪を血液の中へと運び出す機能を低下させるのではないかということを意味しているといいます。ラットやハムスターでも同様の実験結果が得られたということです。


β−コングリシニンの中性脂肪低下のメカニズムとしては、脂質の代謝に関する遺伝子に作用し、中性脂肪軽減に効果を発揮するのではないかといわれています。


今回の臨床試験で使われたβ−コングリシニンの量である5gを、食事で摂取するにはどのぐらいの大豆食品が必要なのでしょうか。


大豆やきなこなら90g−100g、豆乳では800ml−1000ml、豆腐なら2丁半程度になるでしょうか。食品として摂るには、少し量が多めになりますね。分離した大豆タンパク質(粉状サプリメント)なら25g〜33gで済むようです。ちなみに、β−コングリシニン自体の風味は、ほぼ無味無臭です。


β−コングリシニンは、脂質の吸着、排出、燃焼、合成抑制などさまざまな働きを持つことが分かってきました。今後β−コングリシニンについては、多くの医療機関や日米等の企業の研究所において、研究が進められ、ここ数年のうちに次々と研究成果が発表され、優れた製品が発売されることを期待したいと思います。


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2006年11月15日 17:19