痛風と中性脂肪、激しい痛みの原因は?

痛風は、血液中の尿酸の量が、過剰になることが原因で発症します。この血中尿酸値が7mg/dl以上に上昇した状態を「高尿酸血症」といい、内臓脂肪型肥満や中性脂肪値が高い人に多く見られます。女性ホルモンには尿酸値を下げる働きがあるので、患者さんの90%以上は男性で、特に30〜50歳代に多く見られます。現在の患者数は、成人男性の20%以上とも、59万人ともいわれています。ビールの好きな人や肉を多く食べる人、食べすぎのクセのある人、こってり料理の好きな人、近親者に痛風患者がいる人に多く発症します。

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痛みの原因は乳酸の結晶ではなく白血球


積極的な水分補給とアルカリ化食品の摂取


尿酸は、古い細胞が壊される時に、細胞を構成している核酸に含まれているプリン体が分解されて出来る物質です。あとは、エネルギー源(ATP:アデノシン三リン酸など)が、燃えた残りカスとしても、血液中に排出されます。


プリン体とは、細胞中にある核酸を構成する成分の一つで、プリン環という共通の化学構造を有しているたんぱく質です。核酸は、遺伝に関わる物質で、あらゆる生物の細胞に含まれているので、人体はもちろん、ほとんど全ての食品に含まれています。遺伝に関わるため、細胞数が多いものには多く含まれ、食品の中では内臓や、乾燥によって細胞が凝縮されている干物などに多く含まれています。


尿酸は、通常、腎臓から老廃物として尿とともに体外へ排泄されますが、血液中に増えすぎると針のような結晶を作って、関節などにたまる性質があります。


高尿酸血症が続くと、血中に過剰になった尿酸は、関節内部や腎臓に蓄積されていきます。やがてそれが結晶となり、その結晶を攻撃するために白血球が集まります。白血球が、尿酸の結晶を攻撃して食べる時に、炎症を起こし、激痛の発作が起こるのです。激痛の原因は、尿酸の結晶ではなく、この白血球の働きによるものなのです。足の指の付け根・アキレス腱・指・手首・肩・ひじ・膝・くるぶしなどに痛みがあらわれます。痛風の痛みは尋常ではなく、歩くことも、わずかに体を動かすこともままなりません。


痛風が進行すると、高脂血症や尿路結石、痛風結節、腎臓障害、糖尿病、高血圧症、心筋梗塞などを併発する恐れがあります。特に痛みの激しい尿路結石は腎臓で尿酸が結晶化して石ができ、それが尿管に出てくるのです。痛風に尿路結石を併発する確率は20%以上といわれています。


高中性脂肪血症である場合や内臓脂肪型肥満は、痛風と高脂血症を併発する可能性が、とても高くなります。また、高脂血症になると、動脈硬化が進行し、腎臓の機能が低下し、尿酸の排泄がとどこおるため、高尿酸血症を招きやすくなるという悪循環になります。


治療法としては、プリン体を含む食品(ビール・肉類)を摂りすぎない事や、水をたくさん摂取する事で、尿酸値を下げるようにします。成人の一日平均尿量(1.2リットル)に対して一日2リットルの尿量を目標に水分の摂取を維持して、尿酸の濃度を薄めていきます。


また、尿酸は、尿が酸性だと溶けにくいので、アルカリ性にする医薬品を使用したり、尿をアルカリ化する食品を食べるようにします。


尿をアルカリ化する食品とは、ヒジキ、わかめ、昆布、干しシイタケ、大豆、ほうれん草、ごぼう、さつまいも、にんじん、バナナ、さといも、キャベツ、メロン、大根、株、なす、ジャガイモ、グレープフルーツなどです。


また、最近では、急激な激しい運動も尿酸値を上昇させるといわれています。発汗による脱水状態により、尿酸の濃度が高まったり、発汗により尿量が減ると尿からの排出量も減るからです。また体を酷使した後は尿酸が増え、疲労の原因物質である乳酸も尿酸の腎臓からの排出を低下させてしまうのです。(参考記事:激しい運動は要注意!


プリン体の多い食品として、注意が必要なのは、鶏レバー(234mg/75g)、あんこう肝酒蒸し(200mg/50g)、牛ヒレステーキ(197mg/200g)、カツオ切り身(169mg/80g)、車えび(156mg/80g)などといわれています。


また、プリン体は麦芽に多く含まれるため、アルコール飲料の中ではビールに多く含まれているといわれ、350ml缶にすると1本当たり約25mgのプリン体が含まれています。麦芽比率の低い発泡酒は、ビールの約半分程度の含有量となるといわれています。

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2006年02月25日 16:40