トランス脂肪酸対策後進国、日本はどうする?

日本マーガリン工業会は、日本人のトランス脂肪酸摂取量は米国人の3分の1以下との研究を引用し、「現在の食生活であれば問題はない」とする見解を公表している。いずれにしても、摂取量は少ない方がよく、ケーキやポテトチップスなど、トランス脂肪酸を含む食品を取りすぎないようにすべきだという見識者がいることも事実です。

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日本では全くの野放し状態?


日本人のトランス脂肪酸摂取量は米国人の3分の1以下


トランス脂肪酸の害について、日本ではほとんど認知されておらず、トランス脂肪酸含有量の表示義務もないため、全く野放し状態です。


アメリカでは心臓病協会推薦のTransfat free(「トランス脂肪酸」なし)とうたった新しいマーガリンがスーパーの店頭に目立ち始めましたが、残念ながら日本ではまだ発売されておりません。


日本食品標準成分表によると、国内のマーガリンには、100グラムあたり7グラム程度のトランス脂肪酸が含まれているとされていて、米国で最も多いものは同20グラム程度だったといいます。


日本マーガリン工業会は、日本人のトランス脂肪酸摂取量は米国人の3分の1以下との研究を引用し、「現在の食生活であれば問題はない」とする見解を公表している。


トランス酸に関する日本マーガリン工業会の見解


日本でも厚生労働省の発表する「第6次改訂 日本人の栄養所要量」で次のような警告の文章がやっと出ましたが、残念ながら業界を突き動かすほどの表現にはなっていません。


【第6次改訂 日本人の栄養所要量】より・・・

『「トランス脂肪酸」は、脂肪の水素添加時に生成し、また反芻胃の微生物により合成され吸収されることから、反芻動物の肉や乳脂肪中にも存在する。トランス酸の摂取量が増えると、血漿コレステロール濃度の上昇、HDL−コレステロール濃度の低下など、動脈硬化症の危険性が増加すると報告されている。』


国立健康・栄養研究所の生活習慣病研究の責任者は「1日15本以上の喫煙者は非喫煙者に比べ心筋梗塞の危険が5倍に高まるとされ、トランス脂肪酸の危険はたばこよりはずっと小さい。ただ、摂取量は少ない方がよく、ケーキやポテトチップスなど、トランス脂肪酸を含む食品を取りすぎないようにすべきだ。パンに大量のマーガリンをつけて食べるよりは、動物性脂肪でもバターを少しだけつける方がよさそうだ」という程度のコメントで抑えています。


まあ日本人の摂取量から見ると「そんなに心配はない」との判断のようですが・・・パンが食べ放題のファミリーレストランに行くと、一つのパンにひとかけらのマーガリンを使ってしまう子供たちには、「べちゃべちゃつけ過ぎよ!」と注意すべきかもしれませんね。


【参考記事】
”狂った脂肪”、“食べるプラスチック”とは?
トランス脂肪酸はどんな食品に含まれるの?
トランス脂肪酸対策先進国、アメリカでは?
米国で悪玉脂肪の「トランス脂肪酸」に対する動きあり

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2005年11月12日 09:27