歯周病菌 標的は血管?
手や足の末梢(まっしょう)血管が詰まり、ひどくなると指先などが腐り、切断を余儀なくされる難病「バージャー病」というのをご存知ですか?喫煙者の男性に多く、20〜40歳代で発症しやすいといわれています。現在のところ、治療法は確立されていませんが、禁煙で症状悪化が抑えられる場合が多いといいます。口腔ケアが進んだ先進国では患者が減少する傾向があるそうなのですが、日本国内の患者は約1万人で、治療費が公費負担になる国の特定疾患(難病)に指定されているのです。
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●歯周病菌をあなどってはいけない
実はバージャー病の患者さんには、歯茎が後退して歯がぐらつくなどの重い歯周病があることが多く、患者さんの足などから採取した、血管組織のほとんどに、なんと歯周病菌が発見されるといいます。
歯や歯茎のすき間にとりつく歯周病菌は、歯肉炎や歯周炎の原因として知られていますが、歯周病菌の“標的”は歯茎ではなく、大好物の鉄分が豊富な血管に入り込もうと、虎視眈々と血管を狙っているといいます。
しかし、歯周病菌は酸素に弱く、酸素が運ばれる血管内では、長く生きることができません。歯周病菌は酸素を避けるように血液中の血小板などに潜り込むことが、実験で確認されています。
また、たとえ死んでも死骸(しがい)を核に、血管を詰まらせる血栓を形成したり、血管の炎症の原因になったりする可能性があるといわれています。
脂肪やコレステロールなどが付着し、詰まり始めた中高年者の血管にも歯周病菌はとりつきやすいとみられています。歯周病菌は、糖尿病と関連があることがいわれていますが、動脈硬化の原因にもなりかねないということです。
中高年の男性で「あ〜、この人は若いな〜」と感じる人の多くが、口腔ケアに気を使い、定期的に歯科医院へ通っている人が多くありませんか?アンチエイジングを語るときに、歯周病のケアはまず取り組むべき課題であると確信しています。今回の報道で、歯周病菌が、私たちの体の末梢血管を蝕むことが、報じられて少々驚きました。「歯と足は関係ないのでは・・・」との思いは私だけでしょうか?いずれにしても歯と歯茎のケアは、生活習慣病の予防の観点からも、非常に大切ということですね。
2005年11月27日 10:46



