骨粗しょう症に苦しむ方に朗報?
多くの抗生物質を作り出している「放線菌」という細菌の一種が出す物質に、骨粗しょう症の原因となる骨を壊す細胞の働きを抑える効果があることを、大学などの研究チームが、マウス(ねずみの一種)での実験ではあるが、突き止めることができました。副作用の気になる現在の治療薬に取って代わる事ができるのではないかと期待がかかります。
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●放線菌研究の副産物
骨粗しょう症とは、加齢とともに骨が減り、スカスカでもろくなってしまい、骨折しやすくなり、自分の体重さえも、十分に支えられなくなった状態をいいます。骨は、体の中で活発に新陳代謝をしています。たえず古い骨は壊されて、新しい骨が作られています。
ところが、新しく作られる骨が、壊される骨の量よりも少なくなると、骨はスカスカになってしまい、骨粗しょう症になってしまうのです。この骨を破壊する細胞を「破骨細胞」、骨を新しく作る細胞を「骨芽細胞」と呼んでいます。閉経した後の女性などに多く、患者さんの数は、国内で1000万人以上ともいわれている病気です。
放線菌(ほうせんきん)とは、細菌のグラム陽性細菌のうち、細胞が菌糸を形成して細長く、増殖する形態的特徴を示すものをいいます。菌糸が放射状に伸びるためこのような名前がついています。典型的なものでは、空気中に気菌糸を伸ばし、胞子を形成するので、肉眼的には「カビ」のように見える。
好気性で、土壌中に生育するものが多いといいます。放線菌は、特に抗生物質を生産する菌が多いので病気を治す上では、大変重要な細菌です。抗生物質生産菌の大部分が放線菌に属し、特にStreptomyces 属(あのストレプトマイシンの名の由来)やActinomyces 属に多いといわれています。
今回の研究チームは、群馬県で採取した放線菌が作る化合物「リベロマイシンA」という物質の別の研究をしている中で、破骨細胞の働きを抑えることを確認したというものです。(なぜ群馬県なのでしょうか?)骨粗しょう症になりやすい細工をした特殊なマウスに、そのリベロマイシンAを与えたところ、破骨細胞による骨破壊が60%も抑制されたという実験結果でした。副作用も見られなかったということなので、今後の医薬品等の開発に期待をしたいところです。
ところで、骨といえばカルシウム。昔は「日本人はカルシウムが足りない」と良くいわれていましたが最近はどうなのでしょうか?厚生労働省の一番新しいデータによると、平成15年の国民健康・栄養調査で、カルシウムは通常の食品から、男性は平均550mg、女性は平均522mgを摂取しているといいます。厚生労働省が推奨する目安量は700mg、当面の目標量は600mg(50−69歳)といいますから、まだまだ男女とも、「不足」という状態は変わっていないようです。
2006年03月07日 18:35



