高コレステロール血症の診断基準が変更になる?

現在の「高コレステロール血症」の診断基準値は、「血清総コレステロールが220mg/dl以上」とされています。ところが、日本動脈硬化学会は2007年2月の会議で、従来の「総コレステロール」による診断基準ではない、新しい診療ガイドラインを策定しました。その内容とは・・・

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LDLコレステロールなどを診断基準とする新しい診療ガイドライン


HDLコレステロールが高いなら、もう薬はいらなくなるかも?


日本動脈硬化学会の今回の会議では、心筋梗塞など動脈硬化性疾患の予防や治療の指標から従来の「総コレステロール」をはずし、代わりに「悪玉コレステロール」のLDLコレステロールなどを診断基準とする新しい診療ガイドラインを策定したということです。


狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの深刻な病気を招く「高脂血症」の診断基準には、従来から総コレステロールが使われています。日本動脈硬化学会が策定している現在のガイドラインでも、血液1dlあたり220mg以上を「高コレステロール血症」とし、心筋梗塞などを防ぐには220mg未満に抑えるよう求めてきました。

(参考)高脂血症と診断する基準値(単位はmg/dl) 日本動脈硬化学会指標
血清脂質
正常値
異常値と病名
総コレステロール(TC)
150〜219
(境界域200〜219)
220以上
(高コレステロール血症)
LDLコレステロール
70〜139
(境界域120〜139)
140以上
(高LDL血症)
中性脂肪(TG)
50〜149
150以上
(高中性脂肪血症)
HDLコレステロール
40以上
40未満
(低HDL血症)
(表中の4つのうち1つでもあてはまれば「高脂血症」と診断されます。さらに、総コレステロールが220mg以上の場合を「高コレステロール血症」としています。)


ところが、「高コレステロール血症」の中でも、善玉といわれるHDLコレステロールが多い場合には、悪玉のLDLコレステロールは通常より低くなり、動脈硬化などの病気につながりにくいことがわかっています。このことは広く一般の方にも、常識として浸透していますね。


したがって、今後も総コレステロールを診断基準として診療を進めていくと、HDLコレステロールが高い健康な人にも、必要量以上の余計なお薬を飲ませることになってしまうのです。


今後は、総コレステロールを診断基準からはずし、高コレステロール血症は「LDLコレステロール140mg/dl以上」とすることになったもようです。


医療機関によっては、LDLコレステロール値が表示されていない健康診断結果表を出すところも多く存在します。今回の決定は、強制力のあるものではないので、今後の医療機関の対応が注目されるところです。また、他の学会にも呼びかけ、基準の統一も必要になってくるところです。


<参考>LDLコレステロールが検査結果で出ていない場合は
      次の方程式で求めてください。
      LDLコレステロールの計算式
      総コレステロール(TC)−HDL−中性脂肪(TG)×1/5=LDL

【参考記事】
検査データの見方、読み方
危険因子によって診断基準値は変わる
コレステロールの正体は?
コレステロールはどこに溜まるの?
動脈硬化の真犯人はコレステロール?


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2007年02月18日 10:28