AEDが急速普及 緊急の時、私たちは使えるか?

過日、JR東海、西日本が東海道・山陽新幹線の全35駅に2007年3月までに、自動体外式除細動器(AED)計126台を設置すると発表しました。心臓に電気ショックを与えて救命を図るAEDは公共施設への導入が進んでいます。私の利用する地方地下鉄の駅にも導入されました。導入の目的や意義は理解できるのですが、突然そばで人が倒れた時に、冷静に機械を操作できるのか、すごく不安でなりません。

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私たちにも救える5万人の尊い命


助かるチャンスは、1分経過するごとに10%づつ消失


AED(自動体外式除細動器)とは、英語でAutomated External Defibrillatorの頭文字をとったもので、電気ショックが必要な心臓の状態を改善できる心臓電気ショックの機械のことです。


心臓が停止した場合、一刻も早く人工呼吸、心臓マッサージを行うとともに、AEDなどによって心臓に電気ショックを与えることが必要となります。突然死の死因のほとんどは心臓疾患、心臓突然死と呼ばれ、その大部分は「心室細動」という病気なのです。日本では、年間に5万人ほどが心室細動で突然死するといわれています。


心室細動になると、その病名の通り心臓が痙攣(けいれん)し、ポンプとしての役割が果たせなくなります。助かるチャンスは、1分経過するごとに約10%づつ失われ、10分後にはほとんどの人が死に到るという恐ろしい病気なのです。この心室細動を、正常な状態に戻す、唯一の方法が心臓への電気ショック(除細動)なのです。


日本では、救急車が到着するまで平均で約6分強を要しているといわれています。しかしながら、心臓が停止した場合、一刻も早く電気的除細動をすることが絶対的に必要で、6分間も待つ余裕はないのです。


救急車の到着以前にAEDを使用した場合には、救急隊員や医師が駆けつけてからAEDを使用するよりも、救命率が数倍も高いことが明らかになっています。こうしたことから、AEDをなるべく多くの場所に設置するとともに、一人でも多くの人たちが、AEDに関する知識を持つことが非常に重要なのです。


AEDは、日本では従来手動式しかなく、医師しか使用できなかったのですが、自動式が開発され2003年になって、ようやく救急救命士に使用(医師の指示なく)が認められ、2004年7月からは一般市民も使えるようになりました。(2005年に開催された愛知万博ではAEDを多数配置しており、これによって助かった人が本当にいるらしいです)






AEDを使用した救命処置方法


AEDの操作はいたって簡単で、AEDの発する指示音声に従ってボタンを押すなど2〜3の操作のみで、取り付けも分かりやすく説明されており、医療知識や複雑な操作なしに電気的除細動をすることができます。但し、AEDによる除細動とあわせて、そばにいる人が心臓マッサージ・人工呼吸を継続して行うことも、救命のためには絶対不可欠であるともいわれています。機械だけを過信してはいけないということです。

1.人が倒れた

2.救急車を呼び、AEDを用意する。他にも人がいる場合、手伝ってもらう

3.呼吸を10秒以内で確認(あごを上げ、口元に頬を寄せて確認)

4.呼吸がなければ人工呼吸を2回 (空気が逃げないように鼻をつまむ)

5.胸骨圧迫心臓マッサージ(胸の中央・みぞおちのすぐ上)15回と
  人工呼吸2回を行う

6.AEDが届いたら電源を入れ、電極パッドを体に貼り付ける
(AEDは意識がなく呼吸のない人のみに用いる、心室細動・心室頻拍の場合のみ機器が自動で急速充電する、逆に除細動の適応でなければ充電しない)

7.充電が完了したら安全を確認して除細動

8.機器の音声案内に従い心肺蘇生法を続行
(救助者が感電しないよう通電時にも、患者には触れない。また周囲の人にも注意する。「一歩下がって! いいですね!? いきます!」等と大声で合図するのが望ましい。パッドは救急隊が到着するまで絶対に外さない、電源も切らない)






AEDとはどんな機械なのか


AEDは、実は肩こりや腰痛などの治療を行う低周波治療器によく似ています。電極パッドを、胸に貼り付けると心電図を自動解析して、電気ショックを与えるべきかを瞬時に調べます。電気ショックが必要と解析した場合には、機械の指示を音声で案内します。なんと、頭の良い機械なのでしょうか。AEDは、操作を自動化して、医学的判断ができない一般の人でも使えるように設計されているのです。






AEDの講習・講習会はあるの


頭で理解していても、有事に体がすぐに反応できるのか、不安な人は多いはずです。そんな人のためにAEDの講習会は、各所で頻繁に行われています。各地の消防本部や日本赤十字社がAED講習会を開催しているので、問合せをしてみてください。また、病院や保健所で独自に行っているところもあるようです。企業研修などで、民間に依頼するならアメリカ心臓協会(AHA:American Heart Association)公認講習を開催する日本ACLS協会や、メディックファーストエイド社が一般向けにトレーニングを提供しています。
日本ACLS協会⇒http://www.acls.jp/
メディックファーストエイド社⇒http://mfa-japan.com/






AEDはレンタルできるの


大手AED製造メーカーの日本光電工業株式会社がAED(自動体外式除細動器)の短期レンタルサービスを行っています。但し、個人のレンタルや教育や訓練への使用目的には利用できないとのことです。レンタル料は1週間で、16,800円。万が一使用した場合は、部品は買取りになるようです。
日本光電工業株式会社⇒http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/maintain/aedrental.html






AEDの値段はいくらするの?


一番良く目にする日本光電工業株式会社のAED9200で36万円程度、海外メーカーも含めて調べてみると15万円から80万円くらいまであるようです。中心価格帯的には、30万円前後が多いような気がします。インターネットで「AED 販売」と検索すると、ネット販売している業者さんのサイトがいっぱい出てきます。まあ、個人使用というよりは、学校や公共施設においての設置が前提のようです。

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2006年10月01日 16:23